海外生活全般

EU圏で就職したい人必見・ブルーカードについて調べたことをまとめた

非EU圏出身者に与えられる、EU圏で就労・居住するための許可であるEUブルーカードについて説明します。

EUブルーカードとは

早い話が、ブルーカードがあるとEU圏内のどこでも自由に就職し、合法的に居住できるようになります

以下、ブルーカードの発行先であるEUの公式ウェブサイトによる詳しい解説。

意訳:EUブルーカードは、(大学の学位などの高度な職能の証明に加えて、雇用契約あるいは平均給与と比較し賃金の高い仕事が提供されている場合を前提として、)EU圏外からの高度な技術をもった労働者にEU圏内で居住・就労する権利を与えます。EUブルーカードは28か国中25か国のEU加盟国に適用されます。デンマーク、アイルランド、そしてイギリスでは適用されません。

元の説明文:An EU Blue Card gives highly-qualified workers from outside the EU the right to live and work in an EU country, provided they have higher professional qualifications, such as a university degree, and an employment contract or a binding job offer with a high salary compared to the average in the EU country where the job is. The EU Blue Card applies in 25 of the 28 EU countries. It does not apply in Denmark, Ireland and the United Kingdom.

(以前、私はブルーカードをEU版のグリーンカードみたいなものだと思っていたのですが、ブルーカードは有効期限のつきの許可であり、永住権ではありません。有効期限については後述。)

申請条件

ブルーカードを申請するには何が必要?

読むのが面倒な人のために要約すると、以下が申請の条件です。

  • 大卒以上の学歴(あるいは、国によっては5年以上の職歴)を持っている
  • 現地の会社から最低でも1年以上の雇用契約を結んでいる(フリーランスは対象外)
  • 現地の平均の1.5倍以上の給料を貰える(具体的な給与額の調べ方については後述)

これらを全部満たせるなら、ブルーカードを申請できるわけですね。

以下、EUのサイトからの説明(+私が勝手につけた日本語訳)。

あなたは高度な教育を受けたことを証明し、”高度な職能”を持っていることを証明しなければならない(例:大学の学位)。加盟国の中には、最低でも5年の職業経験を受け入れる国もある。

You must prove that you have ‘higher professional qualifications’, by showing a higher education qualification (such as a university degree). Some Member States may also accept at least five years of relevant professional experience.

あなたは給与を得ている従業員として働かなければならない。EUブルーカードは自営業者や事業主には適用されない。

You must work as a paid employee – the EU Blue Card does not apply to self-employed work or entrepreneurs;

あなたの年収は(低賃金閾値が適用される場合を除き)最低でも国民平均年収の1.5倍でなくてはならない。

Your annual gross salary must be high, at least one and a half times the average national salary – except when the lower salary threshold applies;

あなたはEU加盟国から最低でも1年以上の雇用契約を結んだことを示さなければならない。

You must present a work contract or binding job offer in an EU country for at least one year;

あなたはあなた自身とあなたに同伴する親族の分の必要な旅券および健康保険を持っていなければならない。

You must have the necessary travel documents. You must have health insurance for yourself and any relatives who come to the EU with you.

あなたの職業が法律で制限されている場合、あなたはその職業に就くために必要な法的な書類を記入したことを証明しなければならない。

You must prove that you fulfil the legal requirements to practice your profession, where this profession is regulated

働きたい国以外の国で取得した大学の学位は、ブルーカード申請に認められるの?

上記の説明を読んでいて、個人的に『ちょっと曖昧だな』と感じたのが学歴の点です。

  • どこの国のどこの学校でもいいのか
  • 専攻は何でもいいのか

…等といったことは明記されていません。(オーストラリアだと、永住権の申請の際に出身の学校が国内か国外かで扱いが違ったので気になりました)

そこで、英語・日本語の両方でネット上を調べまくった結果、どうやらブルーカード申請時に申請者の学歴が認められるかは、どこの国から申請するかが影響するようです。

例1:ドイツから申請する場合

「なんでドイツの話をするのか」って?理由は…

  • ドイツはEUの経済的な柱で、仕事のチャンスがたくさんあるから
  • 非英語圏の中では比較的英語が通じやすいから

なので、「外国で職歴を積みたい」と考えている人には目的地としてふさわしいんじゃないかな…と思って調べてみました。

ドイツからブルーカードを申請する場合、もしあなたがAnabinというデータベースに登録されている学校で学位を取得したのなら、ブルーカード申請時に「適正な学校で学位を得ている」と認識されるようです。

(Anabinのリンクはこちら

『そのAnabinってのは誰が作ったものなのよ?』と疑問に思ったので調べてみたところ、どうやらこれは”ZAB”とよばれる団体が管理しているデータベースだそうで、そのZABとは

ドイツにおける海外での資質の評価への中央権威 

the central authority for the evaluation of foreign qualifications in Germany. 

…だそうです参考文献)。

話は若干それますが、実は私は去年転職活動をしていた時にドイツの企業も受けていました。その中の1社からスカイプでの面接で

「君の出身校、ブルーカード申請の対象になってるかな?」

と訊かれたことがありました。

「わかりません」

と私が答えると、面接官の方は

「じゃあ調べてみようか」

と答えて、その方が面接中に調べてくれた結果、私の母校がそのデータベースに入っていることを教えてくれました。

で、そのデータベースがどうなってるのかちょっと気になったので、自分でも調べてみることに。

anabin/ドイツでのブルーカード申請

Anabinは全部ドイツ語で書かれています。なので…

右クリックして、英語に翻訳して…

翻訳完了。左のメニューに”Institutions”って書いてあるのがわかりますか?これを選んだら右のメニューの上の方に”Search”ってタブが出てきます。これをクリックすると…

この通り、国名、場所名、学校名を入れる欄が出てきます。

国名をAustraliaにして、街をBrisbaneにして…

Brisbaneに存在する大学が3つ出てきました。

 

…と、ドイツの学校を出たことのない人でも、このデータベースに出身校が載っていれば(とりあえず学歴の面では)問題ないみたいです。

例2:ポーランドから申請する場合

私が現在住んでいるポーランドの場合ですが、Anabinのような公的な機関によって管理されているデータベースは見つかりませんでした。

私が住んでいるWroclawでは”Urząd Wojewódzkin”という場所を通じてブルーカードの申請ができるようです。

(このUrząd Wojewódzkinて名前ちょっとカッコよくないですか?発音の仕方、想像できますか?)

しかし、こちらのウェブサイトには、

職業の資質が確認できる書類(学位)

Documents confirming professional qualifications (higher education degree)

…を提出しろ、としか書いてありません(参考文献)。

ブルーカード申請経験のあるウクライナ人の同僚曰く、「ポーランド国内の大学を出たなら問題ないけど、そうでないなら申請しないとわからない」らしいです。なので、国外の大学の学位が認められるかどうかは不明です。

(私はあと1年ちょっと職歴を積めばソフトウェアエンジニア歴5年に達しますので、それを待つのもありかもしれません。もしポーランドに今後も居続けるのなら。)

 

以上、ドイツとポーランドから申請する場合の例を挙げてみました。さすがにEU加盟国全部の例を調査する気にはなれませんので、もしあなたがこれら以外の国から申請されるようなら自分で勝手に調べやがr…ご自身でお調べ願います。

どこで申請するの?

同じく、EUのウェブサイトによれば…

あなたかあなたの雇用主が、あなたが働くことを望む国の官庁にブルーカードの申し込みをしなければならない。その国のルール次第では、あなたは申請費用を払わなければならない場合がある。

You or your employer must submit an application for an EU Blue Card to the competent national authorities in the country where you wish to work. Depending on the rules in that country, you may have to pay an application fee.

ポーランドの場合、どうやら申請者自身が申し込みを行うようになっているようです(上述のUrząd Wojewódzkinのウェブサイトを読む限りでは)。

ブルーカードの有効期限は?申請に必要な最低年収って具体的にいくらなの?

EUのウェブサイトから、ブルーカードの有効期限及び申請者に課せられる給与条件が調べられます。言葉だけだと少しわかりにくいかもしれませんので、画像を載せます。

まず、こちらをクリックしてください(別窓でウェブサイトが開きます)。

EUブルーカードの有効期限と申請費用の調べ方

下の方へスクロールすると、こんな地図が見つかります。

例として、あなたがフランスからブルーカードを取得したいと仮定しましょう。右側のチェックボックスの”France”をチェックし、右下の”Compare”をクリックしてください。

今度は地図のフランスの部分(黄緑色になっている部分)をダブルクリックしてください。

すると、地図の右側にこんなのが出てきます。Validity period (months)が有効期限(月)、Salary thresholdは給与の閾値です。

 

 

…以上、ブルーカードについて調べまくった結果でした。EU圏内で将来働きたい人(+EU圏内へ移住したい人)への参考になれば。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください