キャリア

外界からの刺激にどんな反応をするかはあなた次第だという話

2009年の4月。朝の新宿駅で満員電車のドアから吐き出されたサラリーマン達の中に22歳の男がいた。三流私大を出たばかりの彼は、文系出身で大した特技もなければ人脈を作るのが上手いわけでもない。自然なことに、中小のブラック企業以外に正社員としての勤め先は見つからなかった。

手に職もなければ見栄えのする学歴もない彼にとって、転職しただけで年収が上げるなんて考えられなかった。勤務先は絵に書いたようなブラック企業で、副業なんてする暇もなかった。

「もう今の仕事量で限界です」

ある日、営業のノルマを増やすと宣言した上司に彼がそう伝えた。が、「俺がお前くらいの歳の頃は、お前よりも意地悪な上司に囲まれ、お前よりも残業していたんだ」「社会人の常識を知りなさい」と諭されただけだった。彼女はもちろん友達もいない彼にとって、仕事の苦痛を紛らわす方法はアルコール、パチンコ、そしてインターネットで芸能人の噂話や他人の誹謗中傷を書くことだけだった。

10年後のある日、Yahooニュースからこんな話題が飛び込んでくる。「公的年金が不足するであろうことが予想される、個人は2000万円を貯蓄しなければゆとりをもって老後を過ごせない」。都内で年金の返還を訴えるデモが行われると聞く。自分も参加しようかと思って日時と場所を調べるも、心の奥底では疑問を抱えていた。「これに参加したら、自分の人生は変わるのか」と。

 

2009年の4月、やつれた顔をした別の22歳の男が新宿駅にいた。三流私大を出たばかりの彼は、文系出身で大した特技もなければ人脈を作るのが上手いわけでもない。彼にとっても中小のブラック企業以外に正社員としての勤め先は見つからなかった。

「もう今の仕事量で限界です」

ある日、営業のノルマを増やすと宣言した上司に彼がそう伝えるも「俺がお前くらいの歳の頃は、お前よりも意地悪な上司に囲まれ、お前よりも残業していたんだ」「社会人の常識を知れ」と諭される。

彼は気付いていた、「ここで会社員を続けても何も変わらない。ここで会社員を続けても、自分が望むような未来はやってこない」と。彼はサービス残業を正当化する自分の上司を見返したかった。

『サービス残業は間違っている』と言って、誰からも非難されない社会はないのだろうか?」。

そんなある日、Amazonでオーストラリアへ移住をした日本人が書いたエッセイを見つける。「海外で働くのはエリートの特権ではない」その本が彼に教えたことの一つがそれだった。

それ以降、海外移住した人間のブログや本を読んでいる内に、こんな事を空想するようになった。「今から英語を覚えて手に職をつければ、自分も別の社会でキャリアをやり直せるだろうか?」「どんな国でも使えるスキルが手に入ったら、住みたい国に自由に住める様になるだろうか?」

10年後のある日、Yahooニュースを開くと、「公的年金は破綻する、個人は2000万円を貯蓄しなければ老後を生き延びれない」といった話題を目にする。都内で年金の返還を訴えるデモが行われたらしい。「これじゃ日本に帰って老後を過すのは難しそうだな。リタイア後はどうやって生きて行くかを、今から考えなければいけない」

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アウシュビッツからの生存者によって書かれたMan’s search for meaningという本を読みました。内容が暗すぎるので誰かに勧めたくなるような本では無かったのですが、話の中で一つだけ誰かに紹介したいアイデアがありました。それが…

外界からの刺激はコントロールできないが、その刺激に対してどんな反応をするかはあなたがコントロールできる

外界からの刺激とは

  • ブラック企業の上司が嫌味を言ってくること
  • 公的年金が将来不足するであろうことを政府が公にすること

反応とは

  • 仕事の苦痛をアルコールその他不健全なもので紛らす、あるいは仕事が苦痛でない環境を探す
  • デモに参加して年金の返還を訴える、あるいは将来年金が貰えない場合に備えて自分でどんな対策ができるかを考える

といったことです。

外界からの刺激に対して、あなたがどんな反応をするかはあなた以外には決められません。にも関わらず、「刺激に対する反応をコントロールすることはできない」と思っている人はとても多いような気がします。

  • コントロールできないことは無視する(あるいは受け入れる)
  • コントロールできることだけに全力で集中する

それができるようになると人生の難易度がだいぶ下がるんじゃないかなぁなどと思い、こんな例え話を書いてみました。(注:冒頭の2名は架空の人物です。)

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