キャリア

辞める事リストを書くことで、勉強がラクに習慣化する

「プログラミングと英語を覚えれば、凡人でも海外で働くチャンスを見つけるのは難しくない」と、私はこのブログで何度か話してきました。が、自発的に何かを勉強し続けられる社会人って、果たしてどれほどいるでしょうか。

プログラミングにせよ英語にせよ、巷では『どう勉強するか』、あるいは『何を買えば効率よく習得できるか』について一生懸命議論している人が多いように思えます。例えば…

  • 「このラジオを毎日聞いているうちに、ネイティブの英語を聞き取れるようになります」
  • 「IELTSで6.5を取るための最短距離はこのアプリを使うことです」
  • 「独学でウェブエンジニアになりたいなら、ここのオンラインスクール一択です」

…といった具合に。

しかし、社会人にとっては『どう勉強するか』も大事ですが、『どう勉強を習慣化させるか』の方が実は大事です。なぜって…

  • 仕事と違い、勉強はサボっても偉い人やお客さんから叱責されることはない
  • 小中学生や高校生は宿題をしないと先生から怒られる一方、社会人にとってそんな人間はいない

勉強が習慣になっていない人は、いつでもそれを投げ出せます。結果、それまでに費やしたお金と時間が無駄になり、(人によっては)自己肯定感が下がります。「自分、意志が弱いなぁ」、と。

そこで、私がこれまで試してきたものの中で、簡単でなおかつ持続しやすい『毎日机に向かって勉強し続けるためのコツ』みたいなのを話します。それが辞める事リストを作り、机のそば(それか毎日必ず目にする場所)に貼っておくことです。

辞める事リストとは

辞める事リストとは、勉強の妨げとなっていて、なお且つあなたが『これは絶対に辞めなければならない』と決めた事柄の一覧です。

ここ2、3日の事を振り返ってみてください。あなたは『勉強すると決めていたはずの時間』に、勉強の代わりにどんな事をしていましたか?

例えば…

  • さっき見たばかりなのに、『コメントついてないかな』ってまたSNSを見てなかったか?
  • Yahoo!ニュースで、政治家のスキャンダルや芸能人のゴシップ探しをしてなかったか?
  • Youtubeでチュートリアルを見ながら勉強していたはずが、途中から全然違う動画を見ていなかったか?

(これらを読んで「自分のことやんけ」と思うことがあっても、気を悪くしないでください。今日からその習慣を辞めればいいだけの話です

例えば私の場合ですが、かつて寝る前に酒を飲みながらYoutubeで長々と動画を見る習慣がありました。時間と金を無駄にしていることに加えて、寝る前にネットをすることで睡眠の質も低下してしまっていることに気付き、辞めることを決意しました。

なぜ、辞める事をわざわざ紙に書くのか

この方法を勧める最大の理由は、そうすることで「自分は○○を辞めなくてはならない」という志を忘れなくなるからです。

人は忘れます。英単語、数学の公式、そして志と、あらゆるものを忘れます。元旦に「今年は○○を習得するぞ」とやる気に漲っていても、日常の雑務に追われていく内に、元旦に存在していた高揚感はいつの間にか去っていきます。そして次の年の元旦に「去年はダメだったけど、今年は…」と似たような誓いを立てるのです。

物事を継続できない最大の理由は、初志を振り返る習慣がないからであり、それを防ぐ方法が紙に書いて毎日それを目にすることなのです。

2つ目の理由は、辞める事リストはやる事リストよりも継続しやすいからです。

留学の準備をしていた頃、私は『職場へ行く前の〇時間を勉強に充てよう』、あるいは『今日はこの参考書を〇ページやろう』と、その日の学習ノルマを決めるようにしていました。

ノルマを決める(つまり、やる事を決める)こと自体は決して悪くありませんでした。しかし、この方法の問題はノルマの配分が不適当だとストレスの元になることです。ノルマが自分の学習速度以上だとプレッシャーになり、それ以下だと『俺、今日ちょっと楽しすぎたかな?』と罪悪感に似た感情を覚えました。

例えばあなたが浪人生のように1日中勉強だけできる状況に居るなら、どんどん自分を追い込んでいっていいかもしれません。が、仕事と両立するとなると、ストレスを感じずに勉強を習慣化させるのが最も望ましいです。

その一方、辞める事リストを作り、それに従い日常から無駄な行為を排除すると、ポッカリと空き時間が生まれます。その新しい空き時間で勉強する余裕ができ、次第に勉強が習慣化していくのです。

辞める事リストを書くコツ

さて、ここまでこの話を読んでくれたあなたに、辞める事リストを作るコツを2点ほどお話しします。

コツ1:他人に見せない

あなたの辞める事リストは、他人に見せるものではありません。そしてSNSで『○○を勉強するために、これを辞めることにしました』とか言う必要はありません。なぜって?他人に見せるのが前提になってしまうと、見栄や面子が邪魔をして、本当に辞めるべき事を見失ってしまうからです

特に気を付けてほしいのがSNSです。『小さい目標を書いたらカッコよくないよなぁ』とか、『でかい目標書かなきゃ、likeしたりコメントしてもらえないかも』みたいな思考に陥ってはいけません。辞める事リストはあなたの為だけに存在するのです。内容が他人にとって見栄えするかしないかはどうでもいいことなのです。

(ちなみに、今の私にも『辞める事リスト』はあります。でも、こういった理由があるので見せません)

コツ2:現実的なリストを書く

新しい何かに挑戦する時ってワクワクしますよね。問題は、やる気に満ち溢れている時、人は往々にして持続し難い(時には無謀な)目標を立ててしまいがちなことです。

辞める事リストを作る目的は『勉強時間を増やすために無駄を排除すること』です。『娯楽を完全に放棄すること』ではありません

例えば、あなたがYoutubeが大好きだとしましょう。それなら1日の中で〇時間(あるいは〇分)だけYoutubeを見ていい時間を設ければいいでしょう。実際、私も1日30~60分くらいはYoutubeを見てリラックスしてます。

同様に、あなたがSNSが大好きだとしましょう。それなら勉強中は携帯を遠ざけ、またPCのブラウザをSNS閲覧禁止モードにしましょう(以前、自主的にSNSをブロックする方法を書きました。リンクはこちら)。

 

以上、辞める事リストについての話でした。

ここ数日、インターネットで「コロナウイルスのせいで外に出れない。折角だから何か新しい事を覚えてみようかな?」といった意見を度々目にします。なので「勉強のコツみたいなのを書いてみようかな」と思い、今日はこんな話を書いてみた次第です。

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