以前も書きましたが、私が日本でサラリーマンを辞めてオーストラリアへ来た理由は海外で働けるようになりたかったからであり、「どうしても俺はオーストラリアに住みたいんだ!この国じゃなきゃやれないことがあるんだ!」といった強いこだわりがあったわけではありません。
フルタイムの仕事を得ることができ、また雇用主からもビザの延長をしてもらえるようにもなったので、一応当初の目的は果たせたかと思います。
しかし、「オーストラリアの暮らしは好きか?」と誰かから尋ねられたら、私は100%Yesとは答えられません。
以下、オーストラリアに住むことを他の日本人に勧めない理由です。
この記事は就労・永住に興味がある人向けに書いています。留学やワーホリで1・2年程(あるいはそれ未満)滞在する人にとってはそれほど参考にならないかもしません。
物価が高すぎる
オーストラリアに住む外国人(日本人だけではありません)が漏らす不満No.1は間違いなくこれでしょう。
例えば…
- バスの初乗り運賃、約$3.2(Brisbaneの話です)
- コーラ1缶、$2.5〜3
- 喫茶店のレギュラーサイズのコーヒー1杯、$4前後
以前、こんなことがありました。
まだオーストラリアに来たばかりのドイツ人とスーパーで買い物をしていて、彼女がアボカドを買って店を去ろうとした時でした。レシートを見て突如顔を曇らせ、なんでこれ1つで$4もするねん、と一言。(関西弁はイメージです)
彼女はスーパーへ戻り、店員に「これは100グラム当たりで$4の間違いだ」と抗議。が、(言うまでもなく)値段は変わらず。彼女は項垂れて店から出たのでした。
物価が高い(であろう)西ヨーロッパから来た人からしても、この国の物価は高く感じるのです。
家を買うのが難しい
オーストラリアに来た人間が最も高いと感じるのはおそらく不動産です。
経済・投資系の本を書くオーストラリア人作家のScott Page氏は、自身のベストセラーであるThe Barefoot Investorでこう話しています。オーストラリアはおそらく住宅の値段が世界一過大に評価されている国だ、と。
おそらくこの記事を読んでいる人のほとんどは「すぐに家を買う予定なんてないよ」と思っているかもしれません…が、永住に興味がある方は頭の片隅にでも入れておいてください。
ちなみに、主要都市のシェアハウスの家賃について私は以前記事を書きました。こちらからご覧ください。
職場の人間関係がドライ過ぎる
私は今の会社に勤めて2年半が過ぎましたが、歓迎会や送別会といったものは一切ありません。
友人の話を聞いていると、どうやらそういった行事を行う職場は(日本と比べると)少ないようです。
(あなたが会社の行事が嫌いなタイプでしたら、むしろこっちの方がいいかもしれませんが。)
おまけに、(あくまで私の印象ですが)誰かが辞めても周りの対応が非常にそっけないのです。去年の終わりにウェブデザイナーが私の職場から辞職したのですが、職場の一番偉い人ともう一人の偉い人を除き、その人が退職したことに1週間ほど誰も気付きませんでした。
(勿論、オーストラリアに存在するすべての職場がその調子だとは限りませんが)
クビになりやすい
「現地の会社でフルタイムで働いている」
初対面の日本人ワーホリ・留学生にそう話すと、「いいなぁ。海外って残業も少ないし有給も取りやすいんですよね?」といった感じの反応がよく返ってきます。
確かに残業は少ないですし有給もちゃんと取れます…が、その代わり日本よりも雇用規制が緩いため、ついていけない人は簡単に解雇されます。
とりわけ、
- 永住権を持っていない人
- 人手が余っている業界で働いている人
は立場が弱いです。
そしてオーストラリアは日本以上に失業率が高いことをお忘れなく。
最後に
私はオーストラリアの気候、そしてこの社会が提供してくれる労働条件をとても気に入っています。が、永住するとなると、もっと稼げるようにならなければ、今後生活していくのは厳しいかなと感じています。