オーストラリアでの生活

オーストラリアを去った理由

「自分がオーストラリアで就職するまでに至った経験が、オーストラリアで働きたい人にとって参考になるかも…」と思い、私はこのブログを始めました。

あまり知られていないみたいですが、今のオーストラリアは一人あたりのGDPでアメリカと肩を並べてしまうほど裕福な国であり、それに加えて治安が良くて庶民でもレベルの高い医療サービスを受けられることから、(主にアジア人から)移住先として人気があります。

しかし、去年の暮に私はオーストラリアの国外で転職することにしました。誰かの役に立つかは知りませんが、そんなありがたい国を去ることにした理由を書きます。

理由1:転職できなかった

以下の記事でも話したのですが、私は長い間転職したかったにも関わらずビザの制限のためにこれがとても難しかったのです。私が置かれた状況を簡単に話すと、転職するためにはあと2年ほど働いて永住権を得てから転職するか、オーストラリアを出るかの2択しかありませんでした。

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なぜわざわざ出国してまで転職したかったというと…

  1. 職場が僻地にあった為に、住みたい所に住めなかった
  2. レガシーな技術ばかり使うのが嫌になった
  3. 賃金が中々上がらなかった

…とまぁこんな感じです。他にも細かい理由はありますが。

理由2:仕事以外でオーストラリアに居続けることに意義を見つけられなくなった

私がオーストラリア時代にできた友人の殆どが学生時代にできた友人でした。しかし、卒業して時間が経つにつれて

「シドニーで仕事が見つかったから引っ越す」

あるいは

「仕事が見つからないから自分の国へ帰る」

…といった具合に、仲の良かった友達がどんどんブリスベンから去っていってしまったのです。

2018年の下半期は孤独で、したいこと(=転職)があってもできない辛い時期でした。職場の人達は良い人達だったのですが、全員世帯持ちなので帰宅後と土日は家族で過ごすような人達であり、なおかつ職場が僻地にあることから、職場以外で顔を合わせることはありませんでした。

また、私はオーストラリアに合計で5年10ヶ月ほど滞在しましたが、国内を旅行することにも在豪3年を過ぎたあたりで関心を失くしてしまいました。クリケットもAustralian footballといったスポーツも、残念ながら好きにはなれませんでした。

そんな訳で、(仕事以外で)オーストラリアでやる事が無くなってしまったのです。2018年は柔道クラブに通って柔道を習ったり、Webサイト(このブログを含む)を自分で作ったりといった事もしていましたが、それらは別にオーストラリア以外の国にいてもできる訳で。

理由3:ヨーロッパのほうが面白そうに思えた

このブログをはじめの方から読んでくださってる方はご存知かもしれませんが、「海外で働けるようになる」という目的を立てる前、私の夢は世界中を旅することでした

オーストラリアで学生だった頃から、「お金と時間に余裕があればまたどこかを訪れてみたいなぁ」とよく空想していました。

私が特に興味があったのは中欧・東欧といった地域でした。2016年と2017年にそれらの地域を訪れた時、「この街は綺麗で人も親切だし、英語がよく通じるからすぐに現地の言葉を覚えなくても生活できそう」と感じた街をいくつか見つけたのです。

それに加えて、

  • 国と国とが陸続きで繋がっているから簡単に外国を訪れられる
  • オーストラリアでは中国人・韓国人・インド人とばかり会う一方で、中欧・東欧では旧ソ連や中東出身者といったオーストラリアではあまり会わない人に出くわす

…といった点に興味を持ちました。

オーストラリア国内で転職するのは難しすぎる…

そしてもうこの国では仕事以外にやることはない…

…じゃあヨーロッパで転職先を探せばいいのでは?

せっかく色んな国で使える技能(プログラミング)を身に着けたんだから、他の国へ行ってみれば?

ある日、そんな考えがふと頭をよぎって以降、オーストラリアを出る覚悟が徐々に固まっていったのです。

葛藤

そういった経緯があり、2018年の9月、私は職場のボスに仕事を辞めさせてくれと頼みました。「せっかく$10,000以上もビザ代を出してもらって申し訳ない、でももうオーストラリアにいたくない」、と。

冒頭でも述べましたが、オーストラリアは超が付くほど経済力が強い国で、毎年たくさんの人が永住権を申請しています。私は前の会社であと2年位働いていれば、永住権を手に入れられ、そんな恵まれた国の一員になれたのです。

「あと2年で永住権が取れる、そうしてから好きな所に行けばいいんじゃないの?」

「でもそれまでの間ずっとここで我慢するの?今すぐヨーロッパへ行きたいんじゃないのか?」

そんな具合で葛藤したのですが、結局私はオーストラリアを去ることにしました。永住権を得るまでオーストラリアで働き続けるということが、私にはまるで我慢大会かなにかに参加するような、辛くて全然面白みのない事に思えたのです。

それに加えて、これからお世話になる会社から「ポーランドにある支社に行ってくれるか?」と面接時に訊かれた時、ポーランドを訪れた時の思い出が蘇り、そしてあまり日本人が住んでなさそうな東欧という地域に住むという事に強烈な好奇心を覚えました。

そしてこれを書いている現在、私は日本にいます。転職先が紹介してくれたビザの申請業者が私の労働ビザの準備をしてくれているので、それまで日本にいなければいけないのです。

(…が、このビザの申請業者が非常にメールの返答が遅いため、正直言うと最近少しイラついています。申請期間が1.5〜3ヶ月と結構幅があり、なるべく早くビザが降りることを願っています。)

外国へ出稼ぎ・職探しをする人へ伝えたいこと

これから海外就職に挑戦される方に対して、私から先輩ぶって言えることがあるとしたら、ただ現地で就職することだけを目的とせず、現地での生活自体に何か価値を見つけてほしい、という事です。

これまでオーストラリアで会った日本人ワーホリ・留学生から、よく以下のような話を聞きました。

オーストラリアって残業少ないし有給も取りやすいんですよね?自分もオーストラリアで働きたいです。日本で会社員やりたくないですよー・・・。

何を隠そう、私も日本での社会人時代、似たようなことを考えていたことがありました。「毎日定時で帰れたら、有給が全部消化できたら、どれほど人生が幸せになるかな」、と。

サービス残業をしたくない」「有給を全部取りたい

そう願うこと自体が悪いことだとは思ってません。でも、オーストラリア(というか外国)に住みたい理由が仕事だけで、その国で生活すること自体に価値を見出だせないのなら、多分あなたはいつかそこを去ってしまうのではないかと思います。少なくとも私はそうでしたし、他にもそんな外国人を何人か見てきましたから。

POSTED COMMENT

  1. Toppo より:

    ブログ拝見しました。私も似たような経緯を経て現在オーストラリアでプログラマ(Web Developer)として働いています。ビザは旧457で今はBridging Visaです。私の場合は今の職場に長年働いていますが、常に転職、帰国したい気持ちと葛藤してきて退職願いを出してかなり会社と揉めた事もありました。会社に不満はないしむしろ感謝している部分の方が大きいのですが、なぜ自分がオーストラリアという国に居続ける必要があるのか随分考えました。私も仕事以外の理由でオーストラリアにいる意義があまり思い浮かびません。

    私の職場ではプログラマ(Web系)を募集していますがやはり永住権保持者に限るというのが条件になっています。(ビザの打診は会社側からでしたが私の件で散々だったので今後はスポンサーはしたくないようです。) 永住権がないとスタート地点にも立てないのは厳しいなと思います。
    現在は永住権申請中ですが、正直今だにこの選択に自問する事もあります。だから今回高橋さんがオーストラリアを去るという決断をされたのは英断だなと思いながら読ませていただきました。今後新転地での転職が豊かなものとなりますように願っています。

    • 高橋 より:

      Toppoさん

      温かいコメントをありがとうございます!
      この決断に至るまで長い間悩みました。そう言って頂けると大変ありがたいです。

      永住権申請中とのことですが、もし取得が目の前に迫っているのなら、オーストラリアに居続けて良いのではと個人的には思います。
      Bridging visaが永住ビザに変われば入出国が自由になりますし、Superannuationも手放さなくて済みますし(Superannuationが好きじゃない人もいるみたいですが)。何より、転職の難易度が下がるので、キャリア面で大きなプラスになるでしょう。

      ”正直今だにこの選択に自問する事もあります”、とのことですが、もしオーストラリアから離れた方が残りの人生が楽しくなりそうだと思ったら、出国されるのもアリなのではないでしょうか。オーストラリアは豊かで快適な場所でしたが、面白そうな国は他にもあるでしょうし、オーストラリアで得たキャリアは他の国(日本含む)でも評価してもらえるはずです。

      いずれにせよ、今後Toppoさんが悔いのない決断を下せるよう、北半球から応援してます!

  2. くみ より:

    痛いほどよくわかります。。
    私も全く同じ状況でした。ビザのせいで転職出来ず嫌いな仕事をし続けなきゃいけない本当悲惨な状況が続きました。精神崩壊しそうにも…
    結局2年我慢して永住権を私はとりました。
    が、失ったものも大きいです。それは時間ですね。。ヨーロッパいいですね、オーストラリアじゃなくても全然いいと思います。人生エンジョイしてください。

    • 高橋 より:

      くみさん

      なるほど、ビザのせいで転職ができずに困っている人ってたくさんいそうですね。
      でも、今はもう永住権が手に入ったから、転職はそれほど難しくない…ですよね?
      私はそれができずに苦しんだので、くみさんは私の代わりにオーストラリアでの生活を楽しんでください!

  3. Shelly より:

    高橋さんこんにちは!
    私も現在、オーストラリアで卒業ビザを
    申請し永住権を取る道に進むか日本に
    帰国し新たなキャリアを見いだすか岐路に立っていて高橋さんの記事に深く共感しました。

    生活自体に価値が見いだせるかという点が
    まさに私がぶち当たっている点でこれを読み
    自分ではわかっていなかったモヤモヤの原因が
    分かったような気がします。

    ゴールドコーストに住んでいるので
    自然の豊かさや、ゆったりした生活は楽ではありますが、やはりずっと住んでいく中で
    人との繋がりが薄い気がして どうしても
    これから永住したい!という意欲が湧きません。

    周りからは、チャンスなのにもったいない!
    自分がどれだけラッキーな境遇か分かった方がいいと言われますが、自分の心が頷きません。

    まとまっていない文章で申し訳ないのですが、高橋さんの決断 私はなぜかすごく共感できました! 私も期限が迫っていますが、自分の心に素直に決断したいと思います☆

    • 高橋 より:

      Shellyさん

      ”やはりずっと住んでいく中で
      人との繋がりが薄い気がして どうしても
      これから永住したい!という意欲が湧きません。”

      ここ、すごくわかります!
      どうしても永住することに意味を見いだせないなら、帰国して新しいキャリアに挑戦されるのもアリかなと思います。
      (それが他人の目から見たらもったいない行為でも、実際にその人生を歩んでいるのは自分ですから。)
      悔いの無いような決断ができるよう、応援してます!

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